JR西で急停止続発、運転士不慣れでATS作動 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


問題なのは運転士が不慣れなことではない。

なぜ速度制限をオーバーしたのか

設置完了後の1か月間だけで岡山、広島を中心に180件にのぼった。

相変わらず余裕時分の少ないダイヤを組んで速度制限ぎりぎり(あるいはある程度オーバーして)で走ることが常態化していたのだろう。*1


そもそも人間が運転しているのだから、それが常態化していようが無かろうがミスによってわずかに制限をオーバーしてしまうのはやむを得ない。それによる事故を防ぐのが曲線におけるATSの速度照査機能であるわけだ。
しかし、ATS-Pのように制限をオーバーしても常用最大ブレーキがかかるならいざ知らず、ATS-SWではわずかに制限をオーバーしても非常ブレーキがかかってしまうのだから定時運転を求められる運転士にとってはたまったものではない。

国交省鉄道局の話「非常停止が頻発してダイヤが乱れれば、運転士の焦りを招く心配もある。設定変更した数値は国の技術基準にも適合しており、安全上の問題はないと判断した」

制限速度を数キロオーバーしただけで脱線するような設定にしてるわけではないから、国交省の判断は妥当といえば妥当。
ダイヤがタイトな上に過密な路線で、SWの速度照査によってダイヤが乱れる路線ならさっさとATS-Pを導入したらどうなのかね?そのためのATS-Pでしょ。

*1:まぁ全国的に常態化してるんですがね。